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【秋田県男鹿市・稲とアガベ】国も動いた!一人の醸造家の”日本酒特区”への情熱

オンライン酒蔵留学レポート

オンライン酒蔵留学は、おうちにいながら地方の酒蔵さんとダイレクトにつながって、一緒に乾杯できる日本酒通販サービスです。
作り手さんの想いや人柄も味わうことができ、日本酒を通して「人生の学び」や「新たなつながり」、そして「推し蔵」が生まれる場となります。

本記事では、これまでオンライン酒蔵留学にご出演していただいた酒蔵さんをご紹介!
この記事を通して、酒蔵さんの想いやこだわりについて是非触れてみてください♪

今回は、秋田県男鹿市を”SAKEシティ化”にするべく奔走中のクラフトサケ醸造所「稲とアガベ」をご紹介いたします♪

稲とアガベについて

稲とアガベ 本社 醸造所 外観
※稲とアガベ 本社 醸造所 外観
画像引用元:稲とアガベHP

日本酒の世界では、戦後70年以上ものあいだ、新しい酒蔵の参入が認められていない――。
そう聞いて、あなたはどう思われますか。
いま日本で、ゼロから清酒の製造免許を取ることは、法律上ほぼできません。

「いやいや、日本人の酒が日本人が新しく作れないなんてあり得ない」
「伝統産業でもあるんだから、受け継ぎたい人がやれるようにすべき」
「これでは日本酒の需要がどんどん少なくなってしまう」

様々な思いがわいてくることと思います。
特に、どれほど酒造りに情熱を燃やす若者がいても、既存の蔵を買い取るか受け継がない限り、「日本酒」を名乗るお酒は造れないのが実態です。

けれど、その“見えない法律や国の制度への壁”に真正面から挑んでいる醸造家がいます。
秋田県男鹿市で「稲とアガベ」を立ち上げた、岡住修兵(おかずみ・しゅうへい)さんです。

「法律を変えてでも、新規参入が認められる世界を目指す。それが僕の人生をかけて実現したい目標です」

2022年5月、ハンズオンSAKEのオンライン酒蔵留学の中、岡住社長はそう言い切りました。
当時はまだ創業2年目。
画面越しに聞いていた多くの人にとって、それは途方もない夢に聞こえたかもしれません。

ところがその情熱は、ついに国をも動かし始めています。

そんな「稲とアガベ」は無農薬・無肥料の「自然栽培米」をほとんど磨かずに醸す醸造所。
この社名は、酒造りに生きる岡住社長の「稲」への想いと、奥様が好きなテキーラの原材料である植物「アガベ」を重ねた、夫婦の“家紋”が由来とのこと。
ご夫婦の好みと思いを重ねた酒蔵名となっています。

しかしながら冒頭に述べたように、新たな清酒製造免許は認められないため、「稲とアガベ」では「その他の醸造酒」の免許で日本酒の技術を生かして醸す新ジャンル「クラフトサケ」を製造しています。
この記事では、この自然栽培米で醸すクラフトサケから、酒粕を生まれ変わらせた「発酵マヨ」、ラーメン店や宿まで、"男鹿の街ごと醸そう"とする「稲とアガベ」の全貌を、岡住社長ご自身の言葉とともに紐解いていきます。

男鹿の風土を醸す「岡住修兵」

稲とアガベ 岡住修兵 代表取締役
※稲とアガベ 岡住修兵 代表取締役
画像引用元:岡住修兵 公式"X"

岡住社長の原動力をひと言で表すなら、「秋田への恩返し」です。

福岡県北九州市出身。高校時代は数学好きの理系でしたが、「後期試験で数学だけで入れたので」と、神戸大学経営学部へと進みます。
ですが就職活動を前に、大企業で働く自分をどうしても想像できずにいました。
趣味と呼べるのは、お酒を飲むことくらいしか思いつかない。
「日本人だったら日本酒だろう。じゃあ日本酒って決めて、人生歩んでみよう」と考え、最も衝撃を受けた秋田の「新政(あらまさ)」で働くため、2014年に秋田へ移住します。

ただ、その道を進んではみたものの、明確な人生の目標が見えず、心が沈んでいた時期もありました。
そんな中、支えてくれたのは、蔵の仲間や師匠、そして秋田の飲み屋で出会う人たち。
「秋田の人たちのおかげで、だんだん心を取り戻していって、今の自分があるなって」思うんです。
だからこそ、特に大きな産業もなく、人口減少が進む秋田に、若者が残りたくなる仕事をつくりたい
という想いが募っていきます。それが岡住社長の選んだ恩返しの形でした。

そんな岡住社長が独立するにあたって「男鹿」という地を選んだ決め手は、地元の人の熱意。
市の職員が候補地や水源地まで調べた分厚い資料を用意し、丸一日かけて案内してくれたこと。
さらに惹かれたのが「半島」という土地の面白さでした。

ここは海運の時代には北前船(きたまえぶね)が行き交う港として大変栄えましたが、陸の時代になると急速に廃れたという過去があります。
ある意味、陸の孤島になったのです。
しかし、だからこそ、秋田の象徴とされる「なまはげ」をはじめ、昔話に出てくるような昔の神社など、男鹿固有の様々な文化がいまも色濃く残ったのです。

そんな土地の個性と新しい酒の文化を融合させたい――それが「男鹿の風土を醸す」という理念の原点になっているのです。

岡住社長、移住後は土田酒造で3年間ほど実績を積んだ後、なんと銀行から2億円以上の融資を得て独立することになるのですが、この融資額はベンチャー起業としてはありえない金額です。
しかしこれにも、岡住社長には目論見がありました。
とにかく、土田酒造の3年間で何千本もの酒を売り、その実績を銀行にアピールし、信用を得たとのこと。

「本当に、自分が何かしたというより、周りに助けられてこうなりました。あと、僕に巻き込まれた人が、こうワクワクしながら頑張ってくれるんです。力を借りているんですよ」と笑って語っていました。

ただ、目論見があったとはいえ、やはりその金額は足が震えるような桁です。それでも実行に移せたのは、若い頃に「自分はいったい何がやりたいんだ?何もない...頑張れない...」と深く悩み抜いた末に気付いて、こう生きていこうと決めたことが2つあると言います。

1つめは、「僕は自分のためだけには頑張れない、誰かのためなら頑張れる」ということ。
2つめは「人生は一度きり。だからチャレンジしないっていう理由には全くならないんです」と。

人生の目標と生きるモチベーションが定まらず、深く悩みに悩んだ青年がたどり着いた2つの信念。

彼の語る夢は決して大風呂敷ではなく、地に足がついている。。
それは、「結局、目の前の人しか人間は幸せにできない」――日本を変えるより、まず男鹿という目の前の"一つの地域を変えよう"という具体的なもの。
その覚悟が、男鹿を「日本酒特区」にするという夢を現実へと押し進めていくことにつながっていくのです。

東北初!【地場産業成長プラン】認定!

秋田県男鹿市 地図

※秋田県男鹿市 地図
画像引用元:男鹿市HP

2022年の時点で、岡住社長が画面越しに語った「酒蔵が集まる街をつくる」という夢――
それがいま、国の「地域未来戦略」に基づく「地場産業成長プラン」として、男鹿市の公式な計画になっています!

なぜ、ここまで大きな話になったのかと言いますと、
岡住社長がオンライン酒蔵留学で語った“100年後”の視点にあります。

「地方創生の事例って結構いろいろあるじゃないですか。だから他と同じことやっても全く注目されないんですよね」

だからこそ短期的には、醸造所、レストラン、ラーメン店、宿と、1〜2年で街が一気に変わる「圧倒的なスピード感」で世間の目を集めることが重要なのだと語ります。
つまり、最初は急激な変化を見せないと目立たない、という視点。
確かに、まずインパクトや話題性を集めるということは、何よりも注目する人々の母数を増やすことにつながります。

そして長期的には、自分がいなくなった後も残る“文化の土台”をしっかりと作っておくこと。
それこそが岡住社長が考える「本当の意味での地方創生」。
一過性の話題ではなく、次世代に長きにわたってつないでいくことを見据えているのです。

「例えば、酒蔵がこの場所に集まって、しかもその酒蔵が全部個性的な酒造りをやっていて、
観光客ウェルカムで飲み歩きとかできたり……世界中から人が来るような街になると思っているんですね」

そんな未来像を描くプランの名前は「酒づくりを起点とした男鹿の地場産業成長プラン」。
目指す姿は「男鹿・酒スタートアップシティ」です。
中核企業には「稲とアガベ」が据えられ、2023年2月に国家戦略特区へ提案した「日本酒特区」の実現を柱に、酒づくりを志す若者の受け入れ、醸造技術を学べる「酒づくり学校」の開設、空き店舗の提供などが盛り込まれました。

さらにこのプランでは、2036年度には、"酒づくり関連の就労者50人、地域の付加価値15億円"の上積みを目標に掲げているんです。

またこの目標に動いているのは、市だけではありません。
国家戦略特区の会議では、なんと国税庁も資料を示し、 地元産米の使用や販路の限定といった条件付きで、新規免許の規制緩和を議論する段階に入っているのです。

【出展: 地域未来戦略に関する3類型の計画|内閣官房ホームページ】
「酒づくりを起点とした男鹿の地場産業成長プラン」

「使えるもの全部使わないと、法律なんて変わらないんで」、と笑っていた岡住社長の情熱が、市を動かし、とうとう国の議論を動かし始めたのです。
男鹿が“日本酒特区”になる日は、もう夢物語ではないのかもしれません。

酒粕の価値を再発見!「発酵マヨ」

稲とアガベ 発酵マヨ
※稲とアガベ 発酵マヨ
画像引用元:稲とアガベHP


稲とアガベの人気商品の「発酵マヨ」。
その正体は、酒造りで生まれる“酒粕”から生まれたマヨネーズ。
そのひと瓶の調味料の奥には、「お米を一粒でも無駄にしたくない」という岡住社長の信念が詰まっています。

そもそも、稲とアガベがお米をほとんど磨かずに酒を造るのは、お米をなるべく捨てたくないという想いからなのですが、ところが、どれだけ丁寧に醸しても、お酒を搾ればどうしても酒粕が残ってしまうという課題がありました。

「昔は、従業員の給料は酒粕を売った値段で全部まかなえてたって言われるぐらい、酒粕には価値があったんです」

かつて酒蔵の暮らしを支えていた酒粕も、いまや家庭で使う人はほとんどいなくなり、そうして行き場を失った酒粕は、全国で大量に捨てられているのが現状です。
「せめて僕の酒蔵だけでも、酒粕を捨てない酒蔵にしたい」

そう考えた岡住社長が、食品加工のプロである友人に「これで何か作れない?」と相談して生まれたのが「発酵マヨ」でした。

気になるのは、やっぱりその味。新鮮な酒粕で作ると、クセは一切なし。
「目をつぶって食べると全くマヨネーズと同じで、マヨネーズより美味しいマヨネーズになります」と岡住社長は胸を張ります。
一方、熟成させた酒粕を使えば、ほのかに酒粕の香りが立つ、おつまみのような個性派マヨネーズになるんです。

また瓶詰めの見た目はとてもおしゃれで、配信では司会者が「うっかり美容クリームと間違えて塗りそうになる」と笑ってしまったほど。
すかさず岡住社長が「塗っても多分肌にいいと思いますよ(笑)」と、画面越しながらも本当に和やかな雰囲気が伝わってきました。

改めてこの「発酵マヨ」。開発当初のレシピは驚くべきことに卵黄を使わず、動物性のタンパク質を一切含まないもの。
ヴィーガンの方や卵アレルギーの方にも寄り添える調味料として考案されたんです。
公式サイトによれば、油の量が少なく、カロリーは一般的なマヨネーズの半分以下とのこと。
加えて、米作りから醸造まで添加物を使っていない点も、うれしいポイントです。

この発酵マヨを製造するのが、醸造所の近くに誕生した食品加工所「SANABURI FACTORY」です。
2022年にお話を伺った当時は、旧・伊藤タバコ店の建物を改装し、クラウドファンディングで支援を募っている真っ最中でした。
しかし今では、からしやトリュフ、青のりといった味のバリエーションに加え、発酵ケチャップや発酵カスタード、中国伝統の甘味調味料「チューニャン」 といった商品まで生まれています。

「捨てられるはずだったものに、もう一度光を当てる」。
発酵マヨは、稲とアガベの「一粒も無駄にしない酒造り」を、食卓で味わえるかたちにした象徴的な逸品なのです。

【HAKKO MAYO-稲とアガベ】 https://shop.inetoagave.com/collections/mayo

稲とアガベが描く【SAKEシティ構想】

稲とアガベ SAKEシティ構想
※稲とアガベ SAKEシティ構想
画像引用元:稲とアガベHP


ひとつの小さな街の駅前が、たった数年で「お酒とごはんと宿の街」に生まれ変わったら――。
稲とアガベが男鹿という地で描いているのは、まさにそんな“街ごと豊かに醸す”という挑戦。

公式サイトに掲げられている言葉は「未来の男鹿へつなぐまちづくり」。その先にあるのは、世界中の人々が男鹿を訪れる未来です。
一杯のクラフトサケを入り口に、食を楽しみ、街を歩き、その土地に泊まり、男鹿という場所そのものを丸ごと味わってもらう体験全体。それが「SAKEシティ構想」の目指す景色です。

2022年のオンライン酒蔵留学で、岡住社長はこう語っていました。
「夜はうちの店しか開いてないんですよ。本当に真っ暗で、人通りも一切ない。これが悔しくて...今シャッターになっているのを全部開けて、5年後には人通りを増やしてやろうっていうのが僕の野望です」

その野望は、驚くべきスピードで現実になりつつあります。
実際、配信当時はまだ醸造所とレストランだけだった駅前通りの風景が、いまでは食品加工所「SANABURI FACTORY」、男鹿塩ラーメン「おがや」、一棟貸しの宿「ひるね」まで並ぶようになりました。
どれも「この街にないものを、自分たちの手で作る」という一貫した思想でつながっています。

そんなお酒だけでは終わらない、稲とアガベの「街づくり」の現在地を、3つの拠点から見ていきたいと思います。

食品加工所・雑貨店「SANABURI FACTORY」

稲とアガベ 食品加工所・雑貨店「SANABURI FACTORY」
※稲とアガベ 食品加工所・雑貨店「SANABURI FACTORY」
画像引用元:稲とアガベHP


「SAKEシティ構想」のいわば胃袋を担うのが、食品加工所と雑貨店を兼ねた「SANABURI FACTORY(サナブリファクトリー)」です。
名前の由来は、田植えを終えたあとに神さまへ感謝を捧げる東北の風習「早苗饗(サナブリ)」。
その言葉どおり、この場所は稲作と発酵から生まれる副産物を、もう一度食卓へ返す拠点になっています。

看板商品は、すでにご紹介した酒粕由来の「発酵マヨ」。
その主たる役割は「捨てられかねない農産物に、付加価値をつけて売る」というものです。
酒粕はもちろん、規格外の野菜、余ってしまった果実――そういった素材にひと手間を加え、発酵ケチャップや発酵カスタードなど、幅広く日常で使える調味料やスイーツに生まれ変わらせているのです。

店舗は加工所併設で、営業時間は10時から16時。
自社のプロダクトに加えて、全国のクラフト商品もセレクトして並べています。
男鹿を訪れた人が“食べて帰れる・持ち帰れる”お土産処であり、地域の食を編集する編集室でもあるのです。
そんな二面性が、この小さな工場の魅力です。

男鹿塩ラーメン「おがや」

男鹿塩ラーメン「おがや」
※男鹿塩ラーメン「おがや」
画像引用元:稲とアガベHP


「秋田で人口当たりのラーメン店の数、実は日本でトップクラスなんです」――そう教えてくれた岡住社長が、次に着手したのが、男鹿にはなかった一杯のラーメンでした。
それが、駅前通りに構える「おがや」。

きっかけは、イタリア帰りの料理人スタッフのひと言。
「社長、うちの会社をもっと稼がせたいんですよ」と。
そこから商品開発が始まり、たまたま向かいのラーメン店跡地が空くという偶然も重なって、話は一気に進みだしました。

そして、なんといってもこの店の主役は「男鹿ならではの発酵調味料」だと社長は言います。

「うちで自家発酵させた肉醤と、ハタハタから作る秋田の魚醤『ショッツ』をブレンドして、醤油ベースのラーメンにするんです。醤油と言っていいのか分からない、秋田特有の調味料ベースのスープになります」。

『ショッツ』とは、秋田県で江戸時代初期から作られている伝統的な発酵調味料です。石川県の「いしる」、香川県の「いかなご醤油」と並び、日本三大魚醤の一つになります。
特徴としては、魚を塩漬けにして1〜2年以上長期熟成させることで、魚のタンパク質がアミノ酸へと分解され、濃厚なコクと強い旨味が生まれるのです。

「しょっつる鍋」という名前を耳にしたことはないでしょうか。これは秋田の郷土料理である「しょっつる鍋(ハタハタや野菜を煮込む鍋)」のベースとして使われている鍋のことで、「男鹿ならでは」は、がっつりと表現されています。

豚骨の街・博多で生まれ育った岡住社長ですが豚骨には走らず、
「秋田で、男鹿でしか食べられない一杯を出す」という、あくまでお世話になっている秋田への想いと、地元スタッフの声に素直に耳を傾けること。それがこのラーメンとなっています。

そして現在は、なんとあの「一風堂」を運営する企業とのコラボが実現。
プロの技術と稲とアガベの発酵文化が交わることで、「男鹿塩ラーメン」という新しいご当地グルメが生まれつつあるのです。

宿「ひるね」

宿「ひるね」内装
※宿「ひるね」内装
画像引用元:稲とアガベHP


「クラフトサケも、発酵マヨも、ラーメンも、この街で味わえる。――でも、日帰りじゃもったいない」
そんな声に応えるように、JR男鹿駅から徒歩5分の場所にひっそりと灯りをともしているのが、宿「ひるね」。

この宿については、配信当時、岡住社長の野望はまだ「構想」の段階にありました。
「1年以内にゲストハウスを、3年以内にはオーベルジュみたいな高級宿を作る」と、語った夢は、2024年、「ひるね」というかたちで現実になりました。

この宿のコンセプトは、「暮らすように泊まる」こと。。
公式サイトの言葉を借りれば、「豪華じゃないけど、不便でもない。ちょうどいい余白がある宿」。
そして同時に、ただ「『泊まる場所』ではなく、『拠点』になる宿」なのです。

選べる部屋は3タイプ。
家族やグループにはキッチン付きの一棟貸し、カップルや少人数にはゲストハウス個室、ひとり旅にはドミトリー。
無人セルフチェックインで、24時間クラフトサケやクラフトビールが買える冷蔵庫まで用意されています。

昼は男鹿の海辺を歩き、夕方は醸造所「土と風」で一杯、夜は「おがや」で塩ラーメンを啜って、そのまま歩いて宿に帰る。
「海があって、温泉があって、釣りができて、旨い飯がある」男鹿の魅力を、まるごと持ち帰るための拠点となっています。

【宿 ひるね】https://hirune.inetoagave.com/#rooms


【稲とアガベ】

〒010-0511
秋田県男鹿市船川港船川新浜町1-21
TEL:01854772220
MAIL:contact@inetoagave.com
HP:https://inetoagave.com/
オンラインショップ:https://shop.inetoagave.com/

稲とアガベのお酒をご紹介♪

人類未踏の交酒(クラフトサケ) 「花風」

稲とアガベ 交酒 花風
※稲とアガベ 交酒 花風

さて、稲とアガベのお酒をご紹介します。
まず最初の1本は、「花風(はなかぜ)」。なんと日本酒ながら"ホップと出会うことで生まれた"香り高い一本です。

「花風」を語るうえで欠かせないのが、稲とアガベが打ち出した新カテゴリー、「交酒(こうしゅ)」という言葉。
公式のリリースでは、「それは、日本酒と他の文化が交わることで、日本の文化が発展していくことを意味する」と表記されています。

この名前にも、その想いは色濃く映し出されており、「花」はホップの和名「西洋唐花草(せいようからはなそう)」から。
「風」は、男鹿の海から吹き抜ける強い風を象徴しているとのこと
とにかく日本酒業界に、男鹿から新しい風を吹かせたい。そんな決意を、そのまま名前にした一本なのです。

そして気になるのは、その味わい。
使われているのは、ほとんど磨かずにその風合いを生かした精米歩合90%の米と米麹、そしてホップ。
まずグラスに注いだ瞬間、ふわりと立ちのぼるのは、ライチやマスカットを思わせる華やかな香り。
口に含めば、米由来のふくよかな旨みと、ホップのすっきりとした余韻が交差するとういう、まさに「日本酒とビールが手を仲良く手をつないだような」新感覚のお酒に仕上がっています。
実は、動画のなかで岡住社長がお披露目してくれた「マスカット香のドブロク」も、ホップの系譜にあります。
男鹿を舞台としたさまざまな実験的で挑戦的な試みが、こうしてひとつの銘柄として結実した一杯です♪

「稲とアガベ」の提携酒販店を中心に、いまや大人気のヒット銘柄となっています!
日本酒好きの方はもちろんのこと、「日本酒はちょっと苦手で……」というビールやワイン党の方にこそ、ぜひ一度味わってほしいです。

■交配 花風 スペック■

原材料 米(秋田県産)・米麹(秋田県産米)・ホップ
精米歩合 90%
アルコール度 14度

稲とアガベの神髄”DOBUROKU”

稲とアガベ DOBUROKU
※稲とアガベ DOBUROKU

数ある「稲とアガベ」のお酒のなかで、「これぞ神髄」と呼ぶにふさわしい存在が、シリーズ看板の「DOBUROKU」です。
その一杯には、岡住社長が積み上げてきた技術と、男鹿の自然、そして飲み手を楽しませたいという遊び心が、そのまま詰まっています。

グラスに注ぐと白く霞んだ液体のなかに、お米の粒がふわりと残る独特の飲み心地を、岡住社長はこう教えてくれました。
「ただ飲むだけじゃなくて"咀嚼しながら食べる、飲むの間"みたいな楽しみ方になるのがドブロクなんです」と。

そして「DOBUROKU」には、他の蔵にはない“3つのこだわり”が込められています。

ひとつめは「低精白の自然栽培米」。
無肥料・無農薬で育てたお米を、90%と磨かずに使うことで、"米そのものの旨みと甘み"をまるごと引き出します。

ふたつめは、「白麹酛(しろこうじもと)」という酒母づくり。
これは、本来は焼酎に使われる白麹をあえて日本酒造りに取り入れることで、レモンのような爽やかなクエン酸の酸味が生まれるとのこと。
甘みと酸味が絶妙にせめぎ合う、ジューシーな味わい。

三つ目は、「大胆な副原料使いと実験精神」です。
現在のラインナップには、爽やかなホップの香りをまとった「DOBUROKU ホップ」、伝統的な生酛造りの「DOBUROKU 生酛」、そして早苗饗(さなぶり)とレモンを組み合わせた「早苗饗レモン」など、個性豊かな銘柄が並びます。
使うお米も、秋田の希少な伝統品種「改良信交(かいりょうしんこう)」を軸に、シリーズごとに設計を変える徹底ぶりです。

おすすめの飲み方は、まずは上澄みだけをそっと口に運ぶこと。
すっきりとした爽やかさを楽しんだあとで、ボトルを振り、白濁したお米入りの一杯を味わう。
酒蔵留学で岡住社長が「一度で二度おいしい」と語っていたように、一本のなかに何通りもの表情を秘めた、飲むたびに新しい発見のあるお酒です。

■DOBUROKU スペック■

原材料 米(秋田県産)・米麹(秋田県産米)
精米歩合 90%
アルコール度 14度

実験酒「試022 稲と和紅茶」

試022 稲と和紅茶
※試022 稲と和紅茶

最後にご紹介するのが「試022 稲と和紅茶」です。
その名の通り、これは同社が続けている「試し桶シリーズ」の第22弾。
番号のひとつひとつに、岡住社長と蔵人たちのチャレンジ精神が刻まれています。

このお酒が生まれたきっかけは、ちょっと変わった“出会い直し”でした。
コラボ相手は、静岡発のボトリングティーブランド「IBUKI」。
高級ボトル茶「NIROKU」を淹れたあとに残る茶殻を、そのまま捨てるのではなく、もう一度抽出して仕込み水に使うということから始まりました。。
一煎目をお茶として、二煎目をお酒として楽しむ。
発酵マヨが酒粕を生まれ変わらせたように、ここでも稲とアガベらしい「捨てないものづくり」の思想が息づいています。

茶の道68年・近代和紅茶の元祖「村松二六」が手がけた静岡県の希少品種和紅茶「いづみ」を軸に、紅茶の甘みと香りが最大限に立つよう、複数の茶葉を重ねました。
「紅茶で仕込んだお酒」と聞くと、渋みや香ばしさを想像するかもしれません。
ところが、グラスに注いだ瞬間に立ちのぼるのは、なんと、マスカットや白ぶどうを思わせるフルーティーな香り♪

和紅茶の香気成分が麹の酵素によって発酵の過程で変化し、フローラルで爽やかなアロマへと生まれ変わる。
そしてアフターテイストには、和紅茶ならではの心地よい渋みが、そっと余韻を添えていきます。

2026年5月23日に発売された500ml瓶は、税込3,300円。
数量限定・抽選販売という希少な一本ですが、「知っている味の常識を、たった一杯でひっくり返してくれる」体験は、まさに実験酒の醍醐味です。

「これ、本当にお酒?」
そんな驚きと発見に出会いたい方へ。
「試022 稲と和紅茶」は、稲とアガベの冒険心をそのまま味わえる、贅沢な一杯です。

■試022 稲と和紅茶 スペック■

原材料 米(秋田県産)・米麹(秋田県産米)・和紅茶・和烏龍茶
精米歩合 90%
アルコール度 14度

稲とアガベQ&A

「稲とアガベ」とはどのような醸造所ですか?
秋田県男鹿市にあるクラフトサケ醸造所で、無農薬・無肥料の自然栽培米をほとんど磨かずに使用し、日本酒の技術をベースにしながら「その他の醸造酒」を製造している革新的な酒蔵です。
「SAKEシティ構想」とはどのような取り組みですか?
男鹿市を酒づくりを起点とした街にする構想です。醸造所だけでなく、レストランやラーメン店、宿などを展開し、将来的には世界中から人が集まるような「男鹿・酒スタートアップシティ」の実現を目指しています。
発酵マヨにはどのような特徴やこだわりがありますか?
卵黄を使わず、一般的なマヨネーズと比べてカロリーが半分以下で油の量も少ないのが特徴です。また、米作りから醸造まで添加物を使用していないヘルシーな調味料です。
代表の岡住修兵さんが秋田県男鹿市で起業した理由は何ですか?
かつて秋田で移住生活を送った際に出会った人々への恩返しとして、人口減少が進む男鹿市に若者が残りたくなる仕事をつくり、街を元気にしたいという想いから選ばれました。

まとめ

「日本酒は、新しい造り手が生まれない世界」。
その“見えない壁”に真正面から挑んでいるのが、秋田県男鹿市「稲とアガベ」の岡住修兵さんでした。

その土台は"無農薬・無肥料の自然栽培米をほとんど磨かずに醸し、日本酒の技術を土台にした新ジャンルクラフトサケ。"そのチャレンジングな精神と行動力は、若い頃に深く悩み続けた心を救ってくれた秋田の人たちへの「恩返し」でした。
「人のためなら頑張れるって気づいたんです。そして、人はどうせ死ぬんですよ。だからチャレンジしない理由には全くならない」――その覚悟で、大きなリスクを背負って酒造りを始めたのです。

そしてその情熱は、いま国をも動かし始めています。男鹿市の「酒づくりを起点とした地場産業成長プラン」では稲とアガベが中核企業となり、新規免許の規制緩和を目指す「日本酒特区」の議論が前へ進んでいるのです。
ゆっくりとではなく、1〜2年で街を変え、100年先まで残る文化の土台をつくる。そんな視野での挑戦です。

社長の挑戦は、お酒だけにとどまりません。
酒粕を利用した発酵マヨ、SANABURI FACTORY、男鹿塩ラーメン「おがや」、宿「ひるね」といった「男鹿」を丸ごと味わい、体験する街づくり。
「この街にないものを、自分たちの手で作る」という思想が、男鹿を“街ごと醸す”挑戦を支えています。

勿論、この冒険心は、一本一本のお酒にも宿っており、ホップが香る「花風」、白麹の酸味が躍る「DOBUROKU」、紅茶なのにマスカットのような香りの「試022 稲と和紅茶」など、ひと口ごとに、驚きと発見に出会えるクラフトサケを造り続けています。

オンライン酒蔵留学に参加するには?


「もっと酒蔵さんの想いを知りたい!」「オンライン酒蔵留学に興味がある!」という方は、下記よりご参加ください!
毎月異なる酒蔵さんとダイレクトにお話が出来る貴重な場となりますので、推せる蔵が見つかるかもしれませんよ♪
是非皆さんのご参加お待ちしております!

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オンライン酒蔵留学の流れ

①事前にお酒が届く!
・オンライン酒蔵留学をお申し込み後、ご自宅にお酒をお届け。

②オンライン酒蔵留学に参加!
・つくり手さんと乾杯!(ZOOMまたはYouTube LIVE)
・前後半に分けて皆さんと交流しながら推し蔵ポイントを探る。

③全国に飲み友達が出来る!
・オンラインで全国の日本酒ファンと情報交換し、飲み友達が出来る。

過去のオンライン酒蔵留学の様子をまとめたレポートは記事はこちらからご覧いただけますので、是非参考にしてみてください!
↓ ↓ ↓

つくり手さんと「つながる」
つくり手さんの想いを「のぞく」
自分たちの世界観を「ひろげる」

次回もハンズオンポーズで乾杯!

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とも 日本酒ライター ラジオ番組制作者を経て、Web・EC事業に長らく携わっています。
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じゅん 日本酒ライター ものづくりに携わっている傍ら日本酒ライターをしています。
日本酒の美味しさに目覚め、すっかり虜になりました。
是非、日本酒の文化を広めていきたいです♪

趣味:ガラス細工、旅行、フットサル
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